山口大学大学院 技術経営研究科
地域経済の自立的発展と、国際的かつ連鎖的イノベーションの創出を推進できる人材を育成。
山口大学大学院技術経営研究科は「地域に根差しながらグローバルな視点で問題解決に取り組む『技術経営』者を養成」することをミッションに掲げています。「技術経営」者とは、社会や企業・組織における様々な問題に対し、技術と経営の二つの視点から取り組み、創造的な成果を生み出していく能力を持つリーダーを示します。科学・技術が高度に発達し、また社会に広く深く浸透している現在、製造業であれ、サービス業であれ、公的機関であれ、技術を効果的に活用して経営を行うことが必要不可欠になっています。本研究科はそうした経営を実践できる人材、つまり「技術経営」者を養成することを目的としています。また、研究科は「技術経営」者を目指す、東アジア・東南アジアの留学生を受け入れ、日本の産業に接しながら、技術経営に関する高度な教育を受ける場も提供しています。これにより、日本人学生にはアジア新興国のダイナミズムを感じさせ、西日本の産業の活性化させるためのヒントを与え、留学生には日本の産業人の知見を直接学ぶ機会を与えています。このような「技術経営」教育を通して、技術と経営の双方に精通し戦略的思考ができる人材を育成しながら、地域経済の自立的発展と、国際的かつ連鎖的なイノベーションの創出を目指しています。
プログラムの特徴
- 目指す人材像
- 地域経済の自立的発展と国際的かつ連鎖的イノベーションの創出を推進できる人材。
- 地域中小企業の経営支援人材、経営者予備軍。
- 地域中核企業のCTO支援人材、CTO予備軍。
- 演習系科目で、実践的課題に取り組むことにより、思考力とスキルを高める。
- カリキュラム「基盤科目」「展開科目」「応用科目」「特定課題研究」より構成される。
- 特定課題研究
本研究科で習得した知識・スキルを複合的に活用し て創造的な問題解決に取り組む総合的・実践的な教育である。学生は、事例研究やビジネスプラン等、自らのキャリアパスを想定したテーマを選定し、教員の指導の下で自主的に研究を進める。
学生は研究成果としてプレゼンテーションを実施し、報告書を提出する。研究成果は有用性、実現可能性、学術的価値の視点から評価を受ける。
対象者
経営者、CTO予備軍、イノベーションを目指す地域人材特色
《ミッション・ビジョン・ポリシー》- 教育上の理念、目的
科学技術および企業経営の普遍的原理ならびに最新の知識を統合し、イノベーションを持続的に創出するためのマネジメントの研究を行い、もって総合的・学際的な知識・教養・倫理観に立脚し、自身の課題 ならびに地域および地球規模での資源の最適利用を考え、判断する能力を持つ人材を養成することを目的とします。
- ミッション
本研究科は、高い倫理観を備え、地域に根差しながらグローバルな視点で問題解決に取り組む「技術経営」者を養成します。
- ビジョン
本研究科は、「技術経営」者を目指す人々、そして技術経営を教育研究する人々の「最優先志望」となることを目指します。
- アドミッション・ポリシー (求める学生像)
- 企業、組織、地域、国内外などで自らが中核となってイノベーションに携わり、成果の創出や活用を目指した取り組みをしようとする人
- 企業経営や組織運営において、戦略的な視点から技術を活用した価値創造や経営課題解決に意欲を持つとともに実践に必要な理論や手 法を習得して、自ら経営にあたる、経営層を補佐する、将来に向けての経営の一翼を担おうとする、などの意志を持つ人
- 知的資産の創出と活用、蓄積した業務経験の活用や体系化などに基づく新規起業や事業・職務の遂行における高度化などに挑戦的に取り組もうとする人
《カリキュラムの特徴》
本研究科のカリキュラムは基盤科目、展開科目、および応用科目から構成されています。 基盤科目では技術経営の基本的な考え方、また技術経営に関する専門知識を習得する上で基盤となる知識とスキルを習得します。 展開科目では基盤科目で習得した知識とスキルをベースに、戦略立案、施策展開、ビジネスプランニング、課題解決法、グループ マネジメント、知的財産など、各分野の専門的知識を学びます。 応用科目では今日の産業界が直面する様々な分野の先端的かつ実践的な課題に取り組むことによって、思考力とスキルの向上を図ります。
- 理論と実践の統合
本研究科の教育の特色は、技術経営の基礎となる理論と企業経営の現場での実践的な課題解決に直接つながる科目が統合されたカリキュラムにあります。このため本研究科では、企業幹部・技術者などの実務経験を有する教員および大学等の研究機関で産業界と連携しながら先端的な研究教育を行ってきた教員が密接に連携協力して講義や演習にあたってい ます。教育カリキュラムは、最初に基盤となる科目を履修した後、ケーススタディや演習を多く取り入れた教育を行い、技術に関する幅広い知識と技術経営の理論やスキル、戦略的思考力の涵養を図ります。
- 個別の履修指導
本研究科では入学時に受講生の経歴と将来の希望を考慮した履修指導を行い、高度な戦略的思考力とスキルを備えた技術経営人材の育成を目指します。
- 時代の要請に即した教育
本研究科のカリキュラムの特色として、「応用科目」で今日の時代の要請にマッチした科目を開設していることが挙げられます。「知財MOT」、「グリーンMOT」、「ライフサイエンスMOT」、「ものづくりMOT」、「データサイエンスMOT」といった科目で、これからの社会・経済が解決を求められる先端的課題に対するソリューションを追究します。
- 少人数教育
本研究科では、1学年定員15名の学生に対して専任教員12名が教育・指導を行います。この少人数教育は、本研究科の特色の1つです。自主的に勉強を進める学生の相談に乗り、研究・調査の進め方や内容について助言・指導を行います。本研究科では、本ビジョン実現のために必要な教育・研究・運営に関わる戦略を立案し実行します。